小売店のおばちゃん

小売店のおばちゃん

実家の近所に通称「関所」と呼ばれる小売店があった。
なぜ関所かと言うと、店番をしているおばちゃんが
行きかう人をいつもチェックしていて、近所の人たちに
あの人はあーだこーだとよく話していたからだ。
そして、そのおばちゃんのお店の前の家に用事があっていくと
「○○さんは、××に出かけたよ。」
と、聞いてもいないのに答えてくれる。

だから、両親ともそのお店の前を必要以外絶対通らなかった。

私は小さい頃そのお店に30円を片手にパンちゃんアイスをよく
買いに行った。
お客は近所の子供たちがお菓子を買いに来るくらい。
物はあまり売れていなさそうな雰囲気のお店だった。
たま~に母がお砂糖を切らせたときに私に買いに走らせたり
していた。
私がよく買っていた記憶があるのは、パンちゃんアイスと
ネコガムとチロルチョコ。
小学生だったからその位しか買えなかったね。

そのお店も我が家が引っ越ししてしばらく県外に行っている間に
小売店からクリーニング受付店に変わっていた。
おばちゃんは元気だったが、存在感のなかった旦那さんが
ウロウロするようになっていた。
そして、お孫さんができていた。

そういえば、お孫ちゃんの両親は可哀想にいなかった。
お父さんは離婚していなくなり、お母さんは自ら命を絶っていた。
でも、お孫ちゃんは健やかに育ち、祖父母思いの良い子だった。

それからしばらくして、おばちゃんは亡くなった。
時代の流れを感じたなぁ。
今はその家には独身の息子さんとおじさんがいる。
めったに会うことはなくなったけど。

2011年7月5日

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